現代社会において心のバランスを崩しているのは大人だけでなく子ども多くなってきました。最初は不登校児童、発達障害の子供達の心のサポートから始まりました。現在約10名を公園で簡単な運動、昔からの竹馬などの遊びを一緒にやっています。やっていくうちに輪がだんだんと広がって会員以外にも遊びに来る子も沢山います。学校区域を越えた子ども達の運動、遊びの空間場所となりました。夏は外遊び、野外活動、冬は学校の体育館を借りて二年半程指導しています。少し、場所を変えたグランドで子ども達の動き作りを更に向上させたいと考え、「陸上」を教えて8か月になります。子ども達が動きに機敏になってくると「走る」ことに興味を持ちはじめたからです。こちらは15名程の指導ですが、大会参加も希望者が挑戦しています。陸上は努力が数字ででます。心の不調も、体の不調も数字ででます。自分との戦いが個人競技なので、そこをうまく取り入れていくと心も体もたくましい子どもになっていっていくと思っています。
「歩く、走る」という人の基本動作こそ人の頭脳につながっているのではないでしょうか。不登校児童も単純な動き作り、遊びをしているうちに仲間もでき体も軽やかになり、少しずつ外に出ていくようになりました。発達障害、障害を持った子どもも運動を通して、縄跳びができるようになったりして自信がついてきました。全て、順調にいったわけではありませんが、心のサポートはできていると思っています。
そんな中、大人の人達の輪もできてきました。不登校の生徒の親、遊びに来ていた子の親、陸上に来ている子の親、近所のシニアの人達です。地区センター、区のスポーツセンターを借りて軽い運動、歩き、走りを指導しています。週末は子どもから大人まで本当に色んな年代の人が一緒に鶴見川の歩道で汗を流しています。体力、健康度によってクラス分けしていますが、20人程です。大人が自分の体作り、健康に興味をもつと生き生きしてきます。心が健康になると子どもとの会話もはずみ、家族関係もよくなってきました。大人が変われば、子も変わるということでだと思います。
更に運動だけでなく勉強面でもサポートして2年半です。学校を休みがちの生徒、退学した子の学習面指導、年輩の人達の中国語、書道指導です。会員さんで運動と勉強を掛け持ちで来てくれている人もいます。シニアの人達の勉強熱心さには頭がさがります。おばあちゃん、お嫁さん、孫の三代で毎週勉強に通ってくれている家族もあります。大人になると家庭の事情やら、色んな用事で休むことも多々あります。でも継続できるように心から誉めて、励ましています。少しずつですが、中国語も会話できるようになってきたし、続けることで得ることもすごいことだと思っています。
シニアも子どもも色んな世代が一緒にいる空間があっても良いと思いました。一緒に運動で汗を流し、学習をしていくことでお互いが頭も、心も向上していきます。シニアの一人住まいの人も、自分の子が親の面倒をみなくても近所の皆でつながっていくことも心のケアになると考えています。また、他人である大人達に子どもの教育をしてもらい、知恵をいただくことも必要だと思います。
運動と勉強を色んな世代が一緒にやっていくことで会話や人間関係のつながりも増え、地域の活性化になっていって欲しいと思って特定非営利活動法人にすることにしました。
特定非営利活動法人 わくわく教室
設立代表者 中安文恵